部下の育成において大切なこと②

先日のコラムで当社社長の言葉、「愛情と情熱」の「愛情」をテーマにしたコラムを書きました。では仕事や人材育成における「情熱」とは一体何なのでしょうか。 情熱も感情の一種です。人と人とのコミュニケーションには必ずこの感情が生じます。昨今、責任を回避し保身に走ってチャレンジせず無難に仕事を回したり、パワハラやセクハラを恐れて|無感情に部下を教育したりする上司が増えました。そして暑苦しいリーダーより、スマートなリーダーのほうが重宝されがちです。 ただ、感情を一切出さずに全う出来てしまうチームリーダーの役割は、コンピュータやAIにその役割を任せる時代になってきています。例えば勤怠管理や検温だけだったら機械にも出来ます。しかし人間のチームリーダーであれば、そこに感情を持ち込むことが出来るのです。出勤時、部下に「おはよう」と率先して挨拶し、部下の「おはようございます」という返事に対して、元気がなければ「どうした?」と気遣う事が出来ます。帰り際、部下から「お先に失礼します」という言葉に対して「お疲れ様」と心からの感謝や労いをする事が出来ます。それだけをとっても、コンピュータでの勤怠管理とは違っています。 そして情熱とは想いです。自分の大切な人生の一瞬、一瞬を使って全力で何かをすることです。そしてこの分野はまだまだコンピュータが追いつけない分野なのではないでしょうか。 限りある人生なのだからプライベートなことにだけに情熱を傾けたい人もいるかと思います。人のためではなく、自分のためだけに情熱を注ぎたい人もいるかと思います。 しかし仕事に情熱が感じられないリーダーに、|たとえどんなに専門的知識があろうとも、高度な技術を持っていようと、高学歴であろうと、能力が高かろうと、その人について来てくれる人は限られてしまうのではないでしょうか。 情熱的なリーダーは喜怒哀楽に満ちています。その分、誤解されてしまう事も多いかと思います。そう悩んでいる人は、心からの「愛情」と「感謝」を常日頃から部下や周りに示して下さい。その上でぶつけた情熱はきっと誤解なく伝わり、|人間的魅力に満ちたリーダーになれると信じています。 そして情熱的な仕事は人を動かし、会社を動かし、社会を動かします。 私達は企業様へ人間力の溢れた人材を育成するためのプログラムを提供するために、愛情と情熱を持って日々取り組んで参ります。 by Akutsu

過去のコラム第3:部下の育成において大切なこと⓵

リーダー研修や管理職研修では、部下を短時間で指導する方法を習得したいリーダー、どうやったら部下を自分の思うように動かせるのかを知りたいリーダーが多くいます。 しかし、リーダーにこの考えがある限り残念ながらそのチームはうまくいきません。なぜなら自分の為に部下がいるという意識を捨てていないからです。部下指導に関しての具体的な方法論を学ぶ前に大切な事があります。 その一つが部下への 『愛情』 です。 管理職研修では講師が 「部下に愛情をもって指導して下さい」と伝えています。また、当社社長のホームページ挨拶文にも『愛情と情熱』 という言葉が入っています。 では部下とのコミュニケーションにおいて『愛情』 とは具体的に何なのでしょうか。世界的名著、エーリッヒ・フロムの『愛するということ」 にそのヒントがあるように感じます。 部下への愛情は主に4つ配慮・責任・尊重・観察です。 配慮とは部下を気にかける事、積極的に関わろうとする心の事です。言い換えると「気配り」、「気遣い」、「心配り」、「心遣い」などです。 責任とは部下が何かを求めた時にそれに答える準備ができている事です。また、部下に対しても自分の事と同じように責任を持つ覚悟が必要です。 尊重とは部下や仲間がその人らしく成長していけるように促す事であり、一方的に何かを押し付けたりせず、部下が自らしようとする姿勢を大切にする事です。 観察とは部下をよく知る事です。普段からコミュニケーションをとりながら、部下をよく見る事。部下のことを知らなければ、配慮も尊重もできず、責任を取る覚悟も持てません。 組織のリーダーはこの 『配慮』 『責任』 『尊重』 『観察』を常に忘れずに部下と接して下さい。 そしてリーダーは、仕事の知識、経験、失敗談、成功体験、喜び、悲しみ、醍醐味、といった自分の命の一部を部下に分け与え、また人格的にも成熟している事が求められます。 部下の人生をより良いものにしたいというリーダーの『愛情』が良いチームにするためには欠かせない要素だと考えます。 by Akutsu

過去のコラム第2:「パーパス」と「働きがい」の意義を考える

ここ最近、盛んにパーパス(purpose)という言葉が聞かれるようになりました。 パーパスとは「何のためにこの会社があるのか」という、組織や企業の「存在意義」を意味します。 成長社会から成熟社会への転換期において、営利だけを追求する企業体質に労働意欲が持てない社員が増えました。特にミレニアル世代という2000年代以降に就職した20~40才くらいまでの人々にはその傾向が顕著です。働きがいの価値が仕事内容や給料、肩書きなどではなくなり、自分がその企業で働くことにより社会的にどのような意義を持てるかという事に重きを置く人が増えています。 物がない時代の人間は生きるのに必死でした。お金を得て安心して暮らすために必死で働く時代。それに比べて今の若い世代は生き残るという感覚が乏しく、その仕事の内容が人間らしく生きるに値するかという疑問を常に持ち続けながら働いています。 企業が社会的意義を打ち出すことは今後とても重要な事です。しかし、企業は社員一人一人のパーパスを理解しているのでしょうか。 最近、世代間ギャップを埋めるためのコミュニケーション研修を依頼されることも多くなりました。多様な価値観の社員がいて当たり前の時代に、企業のパーパスを社員に押し付けてしまえば、そのギャップは埋まりません。 パーパスを団結するためのスローガンにするのではなく、パーパスを軸に組織と個人とが相互理解をしながら融合し、企業の利益と個人の働きがいのバランスを重視した企業体質にすることが大切です。 今後そういった企業に優秀な人材が集まり、伸びていく時代になるのだと感じています。 by Akutsu

過去のコラム第1: シンプルに生きよう

今現在エミーでは、ある企業からの依頼で半年間をかけた幹部社員向け研修プログラムを請け負っています。その担当講師として活躍中の上田講師。 『リーダー』と『マネージャー』の違いって何?『働く』と『仕事』の違いって何?『なぜ人は働くの?』こんなテーマから研修が始まっていきます。 研修ではリーダーとしての振舞い以前に、人間の根源となる部分からひも解きます。そして、上田講師の研修において最大の特徴は『シンプルさ』 にあります。誰しもが分かる言葉で、誰にでも当てはまり、誰しもが理解できる研修。その研修で受講者は『笑い』『気づき』そして『学び、実践する』。全世界がコロナを経験し、企業も人も働き方や生き方が変わりました。 私達は人材育成研修を通して、『人』と『企業』とが共に幸せを分かち合い、発展していくお手伝いをこれからも続けていきます。 By Akutsu